普通自動車の運転免許更新をしてみた。Ver1.03

運転免許試験場ではなく最寄りの警察署&交通安全協会での更新である。

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これは普通自動車の運転免許の更新を最寄りの警察署※と交通安全協会で行った記録である。
優良運転者」区分での免許更新記録であり、これ以外に該当する場合は更新手続きの流れがかなり変わりますのでご注意下さい。
※ 新免許証の即日交付が出来ない警察署。

この記事を書いてから約5年後、交通安全協会へ入会せずに免許更新を行うことができました。

平日の午前11時の少し前、道をはさんで警察署の隣にある交通安全協会の駐車場に到着した。やたらと広大な駐車場だなと思いながら車を止める。狭くて止める場所がないよりは良いけど。

下記の荷物を持って、まず交通安全協会へ向かった。

  1. 交通安全協会から郵送されて来たハガキ(『免許の更新の事前通知』) 1枚
  2. 公安委員会から郵送されて来たハガキ(『更新連絡書(お知らせ)』) 1枚
  3. 証明写真ボックス※であらかじめ撮影しておいた証明写真(3cm×2.4cm/カラー) 1枚
交通安全協会から来たハガキ 公安委員会から来たハガキ 証明写真(3cm×2.4cm)

※ 駅や街で見かける箱形でカーテンの付いた証明写真撮影機のことです(たとえばこれ
※ 私が利用した証明写真ボックスは、免許更新用証明写真のサイズ規格が3cm×2.5cmだったため、横幅を0.5mmずつ小さくする必要がありました(1mmぐらい大きくても問題はないと思うけど)

交通安全協会の小さな建物に入り、受付に行くと女子職員3名が事務をしていた。順番を忘れてしまったが、ここで行う手続きは以下の通り。

1.ハガキを提出するように言われる

前回の運転免許更新時に交通安全協会へ入会していたため、今回は公安委員会から郵送されて来たハガキ1通と交通安全協会から郵送されて来たハガキ1通の計2通を提出した)

2.「交通安全協会にはお入り頂けますか?」と聞かれる

交通安全協会への加入は任意なので、この対応は当然なのだが、全国的にこのような常識的な対応をしてくれるかは分からない(「入るのが当たり前」を前提に料金を請求してくるかもしれない)

3.入会すると、記念(?)にもらえる粗品を選択するように言われる

見本を見せられ、その中から選ぶ。
要らないものばかりだったので良く覚えてはいないが、確か次のようなものだったと記憶している。
  1. 洗濯用洗剤(今回私はこれを選択したが、見本通りすごく小さい物だったので、後で少し後悔した
  2. 運転免許証を入れるための水色のケース(おなじみのアレです)
  3. 違う色のケースもあった気がする
  4. 他にも何かあった気がする…
交通安全協会からもらった洗剤交通安全協会からもらった免許証ケース

もらってもあまり嬉しくないような物ばかりだったので、じっくり観察するのを忘れてしまいました。

4.運転免許証を提出するように言われる

5.証明写真を持ってきたか聞かれる(それによって手続きが違ってくる)
  1. 写真を持っていない場合、証明写真ボックスで撮影するよりも若干高い値段(+100円)にて交通安全協会の職員が協会備え付けのカメラで撮影してくれる。交通安全協会に入会しないと写真撮影をしてもらえないので、写真を持って来なかった人は必ず入会するはめになるので注意!時間に余裕があれば、証明写真ボックスがある場所に行って撮影してまた交通安全協会まで戻るという方法もある)協会に入ろうが入るまいが、とりあえず僅かでも費用を安くしたい人は、駅や街中にある証明写真ボックスを利用し、あらかじめ証明写真を用意しておくことをお勧めする。
  2. 持って来た場合は事務員に証明写真1枚を渡す。
6.新免許証の受け取り方法を聞かれる(免許証を後日自宅にて郵送で受け取る(料金900円!)か、もしくは後日また警察署へ来て受け取るか)

郵送受け取りサービスは「優良運転者」でないと利用できません。

7.お金を払う

今回は、交通安全協会会費(\1,500)+講習費用(\2,800)+郵送受け取りサービス料金(\900)=\5,200(高い!)

郵送受け取りサービスは交通安全協会に入会しなくても利用できます。
ちなみに、郵送受け取りを選択した場合、郵送に使用される封筒の宛先(住所・氏名・郵便番号)を自分で書かされます。

こんな感じの対話形式で処理が大した時間もかからずに行われた後、「ラミネートされた講習会の順番待ち用カード」を持たされ、少し待つように言われる。窓口前の座席へ着席して待った。
聞こえずらい事務員の小さな声で再び名前を呼ばれ、ちょっと不安ながらも再度受付へ。

受付で事務員から以下のもの一式が入ったクリアファイルを渡された。
1.作成済みの運転免許更新申請書収入証紙が貼られ、記入の必要な箇所に氏名などがプリンターによって既に印字されている※)
2.先ほど事務員に渡したハガキ2枚(交通安全協会&公安委員会)
3.交通安全協会会員証
4.新免許の郵送受け取りサービスを利用したので、その領収書
※ これは交通安全協会に入らないとやってもらえません。
これで交通安全協会の窓口で行う事務処理は終了。後は法定講習(ビデオ鑑賞)が始まるのを待つ。講習内容は過去の交通違反歴などによって次の様に違ってくる。

講習の種類と対象者

講習名対象となる運転者
優良運転者講習運転経歴5年以上、過去5年間に違反事故のない方。
一般運転者講習運転経歴5年以上、過去5年間に軽微な違反(3点以下)が1回で事故のない方。
違反運転者講習運転経歴5年以上、過去5年間に軽微な違反(3点以下)が2回以上の方。4点以上の違反又は事故のある方。
初回更新者講習運転経歴5年未満、過去5年間に違反事故のない方。又は軽微な違反(3点以下)が1回で事故のない方(軽微な違反が2回以上又は事故のある人は、違反運転者講習となります)

講習の時間や手数料など

講習の種類講習時間手数料
優良運転者講習30分2,800円
一般運転者講習1時間3,150円
違反運転者講習2時間3,800円
初回更新者講習2時間3,800円

優良運転者以外の講習は、運転免許試験場(運転免許センター)以外で免許更新をすると、講習(ビデオ鑑賞)を含む免許更新手続きが1日で全て終わらなかったと思います(後日行われる講習の場所と時間を指定され、もう1度指定場所に集合する(T_T))

受付した時間帯が良かったのか、あまり待たされることもなく講習(ビデオ鑑賞)用の個室に呼ばれ、室内にあるパイプイスに座った。正面にはテレビとビデオデッキ。事務員の手間を省くためか、個室の正面には、良くある質問に対する回答(FAQ)みたいなものを書いた張り紙が沢山貼り付けられている。
年輩の男性職員が近年の法改正などについて、いろいろと説明した後にビデオ鑑賞開始。優良運転者の講習だからかもしれないが、かなり適当な説明に思えた。ビデオ鑑賞中、後ろのオバサンのあくび連発の音がひどく耳障りであった。
ブラインドが閉められて暗い個室に眠気を感じ始めた頃、ビデオ鑑賞が終わった。終了後に安全運転のためのテキスト(教本)やパンフレットを受け取る(この本なども利権絡みの臭いがプンプンするがめんどうなのでスルー)なぜか終わった後、受付で事務をしていた交通安全協会の事務員1人が個室に来てちょっとした挨拶と説明をした(少し違和感を感じる意味不明な儀式だったが、おそらくお役所的に職員ごとの役割がきっちりと決められているのだろう)
交通安全協会でもらった教本・その1 交通安全協会でもらった教本・その2
講習が終わり、道を挟んだ警察署へだらだらと歩く。結構距離がある。他の受講者の後をついて行ったら非常口(裏口?)から警察署へ入ることになってしまった。一般人がこの出入口を利用してよかったのか分からないが、とりあえず周囲に沢山いた警官からは文句を言われることはなかった。
交通安全協会に入会した場合、この後の警察署での手続きは非常に簡単である。交通安全協会でもらったクリアファイルに入っている書類一式をそのままファイルごと警察署の窓口(免許更新窓口)に提出して待つだけである。待っていると名前を呼ばれ、視力検査の後に簡単な説明を受け、機械で小さな穴が沢山空けられた免許証(先ほど提出した古いもの)を返してもらい、免許更新手続きはあっさり終了となる。運転免許証の裏には「更新手続中」のスタンプが押され、有効期限も更新手続き日から3ヶ月ほど後の日付に延長されている(今まで気にしたこともなかったが、結構長いな)
menkyo.gif

すべての手続きがつつがなく終了したことに少し安堵しつつ警察署をあとにした。
後は新しい運転免許証が2週間後ぐらいに郵送されてくるのを待つだけである(郵送受け取りの場合)

更新手続き終了から約2週間後……

小さくて安そうな封筒に入れられた新しい運転免許証1枚が郵送されて来ました。
新しい運転免許証

これで郵送サービスに900円もかかるとは…※
※ これについては下記(追記など)で詳しく検証してます)

さて、これは1,500円も払って交通安全協会に入会した場合のスムーズな運転免許更新体験記である。

私自身、この記事を書く都合やなるべくトラブルを避けようとする軟弱な性向のせいもあって今回は入会してしまったが、次回の免許更新時は入会せずに更新しようと思っている。入会は強制ではなく任意なので、入らなくてもなんの問題もない。ただ、入会しないと以下のような不利な点があるので、知っておくべきだ(人によっては大した問題ではないが)

1.運転免許更新のための申請書を交通安全協会の事務員に作成してもらえないので、自分で作成しなくてはならない。

今回確認したら申請書類の作成も昔に比べてかなり簡単になったようで、煩雑な記入項目等はなく、簡単に作成できそうである。
おそらく、収入証紙を運転免許更新申請書に貼り、氏名などを少し記入するぐらいの手間だと思います(収入証紙と運転免許更新申請書は、交通安全協会窓口で協会への入会を断った時にもらえる)

2.地域によっては入会しないことを交通安全協会の事務員に告げると、かなり嫌な顔をされたり不愉快な態度を取られるらしい

この記事を読んでから行けば、分からないことについて職員に訪ねる必要もないし、あまり不愉快な思いをせずに申請手続きを完了することができると思います。
某テレビ番組などによって不明瞭な協会費の使途の問題が取り上げられてから、事務員の対応もかなり改善されたようです(多くの地域では、あまり身構えて緊張しながら行く必要はないかと思われます)

実際に試した訳ではありませんが、交通安全協会に入会しなかった場合の窓口での手続きは次のような流れになると思われます。
※ 新免許証の即日交付が不可能な警察署と交通安全協会での更新の場合

1.入会しなくてもとりあえず交通安全協会の窓口へ行く

法で定められた講習(ビデオ鑑賞)の費用を払う為や運転免許更新申請書とそれに貼る収入証紙などは交通安全協会でしか入手出来ないため。

2.「協会に入会して頂けますか?」と窓口で聞かれる

地域によってはこう聞かずに協会費+講習費の合計金額を最初から請求してくるかもしれないので注意しておこう!

3.丁重にお断り申し上げる

感じ悪く「アマ○ダリの退職金積み立てに協力するのはゴメンだ!ゴルァ!」とか言うのはよしておきましょう(^-^)

4.新免許証の受け取り方法を聞かれる(後日、郵送にて自宅で受け取りか、警察署窓口で受け取るか)

郵送受け取りは「優良運転者」でないと利用できない。

5.講習費用のみ(郵送受け取りを選択した場合はその料金も)を支払うと、収入証紙と運転免許更新申請書などを渡され、法定講習(ビデオ鑑賞)が開始されるまでイスに座って待つ

ここが交通安全協会に入会した場合との相違点であり、自分で運転免許更新申請書を作成することになる(必要項目に記入して収入証紙を申請書に貼る程度なので、大した手間ではないと思う。以前はもっと大変だったらしい)
講習が始まるまでに時間がある場合、申請書作成をしておいても良いでしょう。

6.法定講習(ビデオ鑑賞)を受ける

これは法によって講習時間が決まっているのできちんと受けておきましょう(寝ないようにね

7.講習終了後、警察署へ移動

8.運転免許更新申請書を自分で作成

運転免許更新申請書に収入証紙を貼り、個人情報をちょこっと記入(多分)
記入見本が掲示されている台とボールペンが警察署に用意されていると思うので、見本を見ながら作成すれば良い。糊(のり)は用意されていたか覚えていないが、念のため「スティックのり」などを用意しておけばよいでしょう。

9.「作成済みの運転免許更新申請書」と「運転免許証」と「持参した証明写真1枚」を警察署の免許更新窓口に提出(ハガキなども一応一緒に提出しておきましょう)

10.イスに座って少し待っていると、名前を呼ばれ、視力検査をした後にちょっとした説明を受け、機械で沢山の小さな穴を空けられた旧免許証を返してもらう

11.交通安全協会に入会せず更新できたことを喜び、警察署内でウマウマ踊りを踊る(脳内にしておこう(^-^;))

12.後は新免許証が作成されるまで待つ(受け取りは後日)

以上が即日交付ができない警察署で免許更新をした場合の手続きの流れ(予測)ですが、「運転免許試験場(運転免許センター)」や「(新免許証を)即日交付可能な警察署」で手続きをした場合は郵送受け取りサービスを利用する必要もありませんので、交通安全協会に入会せずともデメリットを一切感じずに講習費用(上記参照)のみで免許更新が可能になると思われます(場所によるのかもしれないが、証明写真も不要)交通費や所要時間などを考慮の上、免許の更新場所を選択されるべきかと思います。
交通安全協会は、その協会費の使途や金額設定などについて、いろいろな問題がありそうですが、日々交通安全のために働いてくれていることもまた事実です。その辺のことも考えて加入するか否かを決めて下さい。加入は任意です。

追記など

・現在、公安委員会と交通安全協会から1通ずつ、計2通の「免許更新を事前に通知する連絡ハガキ」が送られて来ているので、次回免許更新から交通安全協会に入会しなかった場合でも、その後の更新時期にはちゃんと「公安委員会からの」更新連絡ハガキが1通が送られてくると思われる。つまり、交通安全協会に入らなくとも、更新連絡ハガキが一切来なくなる訳ではない。(かなり前の道交法改正で公安委員会からもハガキを送るようになったようです)

道交法改正(平成14年)が行われ、免許の更新期間は「誕生日を挟んだ前後1ヶ月ずつの計2ヶ月間」になった。
※ 例として10月10日生まれの人は9月10日~11月10日の期間内に更新手続きを行う

同じく道交法改正(平成13年)により運転免許更新申請書に貼付する証明写真1枚が不要となった。

・運転免許試験場(運転免許センター)では日曜日に手続きが可能(土曜日はダメ)

・現在(2008.4)、運転免許証は一部の都道府県からICカード化されつつある(東京/etc...)

新免許証の郵送受け取りサービスの900円という料金設定がどうも納得できない。更新手続きの時にもらった書類を見ると、新免許証は「配達記録郵便でお届けします」と書いてあるが、配達記録郵便は郵便物の基本送料に210円が追加されるだけである。免許証の重さは5g程度であり、郵便料金は重量制であるから、配達記録を付けて定型郵便で送ろうが、定型外郵便で送ろうが、900円などという金額には絶対にならないのである。

詳しく検証……

封筒や内容物(免許証など)の合計重量は8gである。

さらに封筒のサイズは9cm×20.5cmで、厚さも1cm以下なので、定形郵便物に該当する。

よって料金はハガキと一緒で、80円である。

これに配達記録(210円)※を付けているので、郵送にかかる料金の合計金額は290円である。
※ 配達記録は、郵便物を届け先のポストに投函せず、届け先の居住者に直接手渡しで届ける方法であり、重要書類の郵送によく使われる(郵便局に「配達した」という記録も残る)

新免許作成は運転免許試験場(運転免許センター)で行われ、ここから新免許証が送付されてくる様なので、交通安全協会からそこへデータなどを郵送する料金なども入っているのかもしれないと思ったのだが、新免許証を後日警察署の窓口で受け取った場合には一切料金が発生しないのだから、これも全く言い訳にはならない。

郵送サービス利用料金(¥900)-郵便料金合計(¥290)=¥610

610円は事務手数料なのだろうと考えたいが、思い出して頂きたい、新免許証を郵送するための封筒に宛名を書くのは自分なのである。
と、いうことは、610円は何に使われているのか…?(^-^;)

皆様のご想像にお任せします…

この記事を、今より状況が厳しい中、過去に非常に嫌な思いをしながらも、勇気を持って、強大な国家権力をバックに持つ組織に、小さな抵抗を試みた方々に捧げます。
まだ不明瞭な価格設定や改善可能と思われるムダなどは存在していますが、彼らのおかげでここまで状態が改善したのだと思います。

この記事を書いてから約5年後、交通安全協会へ入会せずに免許更新を行うことができました。
この記事の間違いなどにより、あなたが何らかの損害を被ったとしても、私は何の補償もしてあげられません。必ずこの記事以外の情報も収集し、すべて自己責任で行動して下さい。m(_ _)m
この記事は2008年4月頃に公開され、必要があれば改訂を重ね、現在に至ります。

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